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ボーリングのレーンの長さQ&A|店で違う?約18mの理由

ボーリングのレーンの長さQ&A|店で違う?約18mの理由

ボウリングのレーンの長さって、店によって違うんじゃないか?って思ったことありませんか。

僕もボウリング歴12年になりますけど、正直なところ「あれ、ここのレーン短くない?」って感じる店と、「なんかめちゃくちゃ遠い気がする……」って思う店があるんですよね。

でも実は、ボウリングのレーンの長さ(投げる場所からピンまでの距離)は世界中どこでも同じなんです。

短い、長いと感じるのは錯覚や環境の違いによるもの。

この記事でわかることをまとめると……

  • ボウリングのレーンは世界共通で18.288m(60フィート)
  • 短く見えたり長く見えたりするのは照明やオイルの影響
  • 投げやすさはオイルパターンで大きく変わる
  • スコアの出やすさは長さの感覚ではなくコンディションで決まる

この記事では、ボウリング場ごとに感じる「距離感の違い」の正体を、科学的にわかりやすく解説していきます。

あなたが感じていた違和感の理由が、きっとすっきり理解できるはず。

ピン太
ピン太
レーンの長さが違って見えるのは、あなたのせいじゃないんですよ。

ボウリングのレーンの長さにまつわる誤解と真実

ボウリングのレーンの縦と横の長さ

ボウリングのレーンって、店によって全然印象が違いますよね。

「A店は近く感じるのに、B店だと遠く感じる」なんて経験、ボウリング好きなら誰でも一度はあるんじゃないでしょうか。

ここでは、レーンの長さにまつわる誤解と、その背景にある真実を解説していきます。

  1. レーンの長さは世界共通で統一されている
  2. 中途半端な数値になる理由はアメリカ発祥だから
  3. 投げやすさの違いはオイルパターンが原因

これらを理解すれば、店ごとの違いに戸惑うことも減るはずです。

長さが違うと感じるのは誤解!規格は世界共通

結論から言うと、ボウリングのレーンの長さは、世界中どこの公認ボウリング場でも同じ18.288メートル(60フィート)です。

これは国際ボウリング連盟(IBF)や日本の公益財団法人全日本ボウリング協会(JBC)によって厳密に規格が定められているんですよ。

ファウルライン(※注:投球時に踏み越えてはいけない境界線)から1番ピンの中心までの距離が、きっちり60フィートと決まっています。

レーンの正確な長さ

区間 規格上の長さ
ファウルラインから
1番ピンの中心まで
60フィート
メートル換算 18.288メートル

つまり、あなたが「短い」と感じた店も、「長い」と感じた店も、物理的な長さは完全に同じ。

ではなぜ違って見えるのか?

違って見える主な原因

レーンの長さが違って感じられる理由は、大きく分けて2つあります。

  • 視覚的な錯覚:照明や内装の色、天井の高さなどによる遠近感の変化
  • オイルコンディションの違い:ボールの曲がり方や到達時間が変わることで生じる体感の差

特にオイルコンディションは、ボウリングにおいて最も体感に影響を与える要素なんです。

ボールが手前で曲がり始めると「短く感じる」し、ピンの近くまでまっすぐ滑っていくと「長く感じる」というわけ。

でも実際のレーンの長さは変わっていないんですよね。

ピン太
ピン太
物理的な長さは同じでも、感じ方は全然違う。それがボウリングの面白いところです。

なぜ?18.288mという中途半端な長さの理由

ボウリングのレーンが18.288メートルという中途半端な数値になっているのは、アメリカでヤード・ポンド法を基準に規格が作られたからです。

ボウリングはアメリカ発祥のスポーツ。

当時のアメリカでは、メートル法ではなくフィートやヤードといった単位が使われていました。

フィートを基準にした規格

ボウリングのレーンは、もともと60フィートという、きりの良い数字で設計されたんです。

  • 1フィート = 約0.3048メートル
  • 60フィート × 0.3048 = 18.288メートル

つまり、フィートで考えればきりが良いんですが、メートル法に換算すると中途半端な数値になってしまうというわけ。

これは野球の塁間(90フィート = 27.432メートル)やアメリカンフットボールのフィールド(100ヤード = 91.44メートル)なんかと同じ理由ですね。

国際基準として採用された経緯

アメリカで生まれたボウリングは、その後世界中に広まっていきました。

その際、アメリカで定められた規格がそのまま国際基準として採用されたんです。

だから、日本でも中国でもヨーロッパでも、どこでも60フィート(18.288メートル)なんですよ。

メートル法を使う国からすると「なんでこんな半端な数字?」って感じるかもしれませんが、歴史的な経緯を知ると納得できますよね。

長さは同じでも「投げやすさ」はレーンや店で全然違う

レーンの物理的な長さは同じでも、投げやすさやボールの曲がり方は施設によって大きく異なります。

まぁ、これが一番実感として大きいポイントだと思います。

その最大の理由がオイルパターン(※注:レーンに塗られる潤滑油の塗り方のこと)の違いなんです。

オイルパターンの役割と影響

ボウリングのレーンには、特殊なオイルが塗られています。

このオイルには2つの重要な役割があるんですよ。

  • ボールの摩擦を抑える:ボールがスムーズにピンまで届くようにする
  • レーン表面を保護する:ボールの衝撃からレーンを守る

で、このオイルの塗り方によって、ボールの動きが劇的に変わるんです。

オイルの長さによる違い
オイルの特徴 ボールの動き 投げた感覚
オイルが短い
(例:38フィート)
手前で強く曲がる レーンが短く感じる。
すぐに摩擦が発生
オイルが長い
(例:42フィート)
ピンの近くまで
まっすぐ滑る
レーンが長く感じる。
曲がるまで時間がかかる

投球者は、オイルが途切れる「ドライゾーン」にボールを出すことで、強い摩擦を得てボールを曲げるんです。

オイルのパターンが変われば、その曲がる位置も変わる。

だから同じ18.288メートルのレーンでも、全然違う感覚になるんですよね。

ピン太
ピン太
オイルパターンを理解すると、レーンの攻略法が見えてきますよ。
オイルの量と幅の違い

オイルは長さだけでなく、量や幅も調整されています。

  • 中央が厚く、外側が薄い:ボールが中央に戻りやすい(初心者向け)
  • 均一に近い塗り方:ボールが戻りにくい(上級者・競技向け)

多くのボウリング場では、誰でもストライクを出しやすいように中央を厚めに塗る「ハウスパターン」を採用しています。

とはいえ、競技会場やプロショップ併設の店では、難易度の高いパターンを使うこともあるんです。

レーンの材質とメンテナンスの影響

オイル以外にも、投げやすさに影響する要素があります。

  • 材質:昔は木製が主流でしたが、今は合成樹脂(プラスチック)製も多い。材質によってボールの転がり方が変わる
  • メンテナンス頻度:清掃やオイルの塗り直しの頻度によって、レーンのコンディションが変化する

例えば、ドライゾーンにゴミやホコリが溜まっていると、ボールの軌道が不規則になることもあるんですよ。

だから、たとえ長さが同じ18.288メートルでも、ボウリング場や時間帯によって「別のレーン」のように感じるんです。

これがボウリングの奥深さの一つですね。

ボウリングのレーンの長さに関するQ&A

ボウリングのレーンの長さを測ろうとメジャーを持つ男性

ここまで読んで、「じゃあ、なんで店によって見え方が変わるの?」とか「短く感じる店のほうがスコア出やすいの?」って疑問が湧いてきませんか。

ここでは、よくある質問に答えていきます。

  1. 短く見えたり長く見えたりする具体的な原因
  2. レーンの長さとスコアの関係性

実際のプレイ感覚に直結する内容なので、ぜひ参考にしてください。

Aでは短く見えるのに、Bでは長く見えるのはなぜ?

公認ボウリング場のレーンは全て18.288メートルですが、視覚的な錯覚とオイルコンディションの違いによって、短く見えたり長く見えたりします。

なぜかというと、僕たちの目や体感は、物理的な距離だけでなく、光や色、ボールの動きにも影響されるからなんです。

視覚的な錯覚による影響

まず、照明や内装がレーンの見え方にどう影響するかを見ていきましょう。

照明による遠近感の変化

ボウリング場の照明は、店によって雰囲気がガラッと変わりますよね。

  • レーンが暗く、ピン周辺だけが明るい(スポットライト効果):遠く(長く)感じやすい。距離感が把握しづらくなる
  • 全体が明るく、天井が高い:空間が広く感じられ、より長く見える

逆に、全体が均一に明るいとレーンが短く見えることもあるんです。

照明一つで、こんなにも印象が変わるんですよね。

内装の色や模様の影響

アプローチ(※注:投球前の助走スペース)やレーン脇の壁、天井の色も重要な要素。

  • 暗い色や寒色系の壁:奥行きを強調し、レーンが長く見える
  • 明るい色や暖色系の壁:空間を圧縮し、レーンが短く見える

デザインや模様が、遠近感を錯覚させることもあるんですよ。

正直、これは意図的にやっている店もあれば、たまたまそうなっている店もあると思います。

ピン太
ピン太
照明と内装で、こんなにも印象が変わるんですね。

オイルコンディションによる体感の違い

視覚的な錯覚よりも、もっと体感に直結するのがオイルコンディション。

ボールの動き方によって、到達までの時間や体感距離が変わるんです。

「短く感じる」場合の原因
オイルの状態 ボールの動き 体感
オイルが短い
または薄い
投げてすぐに
曲がり始める
ピンまで「すぐ届く」。
手前で曲がりすぎる感覚

ボールが早く摩擦を受けると、レーンを短く感じるんですよね。

特にフックボール(※注:曲がるボールのこと)を投げる人は、この違いをはっきり感じます。

「長く感じる」場合の原因
オイルの状態 ボールの動き 体感
オイルが長い
または厚い
ピンの近くまで
まっすぐ滑る
ボールが曲がらず、
到達時間が長く感じる

ボールが摩擦を受けにくいと、ピンまで届くのに時間がかかるように感じられるんです。

つまるところ、このオイルコンディションの違いが、ボウラーにとって最も体感的な長さの違いを生む主要因なんですよ。

短く感じる店のほうがスコアは良くなる?

レーンが短く感じるからといって、必ずしもスコアが良くなるわけではありません。

スコアの良し悪しは、「短く感じるか長く感じるか」ではなく、「オイルパターンの難易度」によって決まるんです。

とはいえ、一般的な傾向はあります。

「短く感じる店」のスコアへの影響

短く感じる店というのは、ボールが早く曲がるコンディションであることが多いんです。

でも、これがスコアにどう影響するかは、投球スタイルや技術レベルによって大きく変わります。

ボウラーのタイプ 傾向 スコアへの影響
初心者・
アベレージボウラー
ボールが手前で
曲がりすぎる

ポケット

(1番ピンと3番ピンの間の理想的な当たり位置)

を外しやすく不安定

上級者・
プロボウラー
正確なライン取りが
求められる
難易度が上がる。
ミスがスコアに直結
ストレートボウラー ピンに届く前に
ボールが減速
威力が落ちる可能性。
大きな影響は少ない

つまり、短く感じる店が必ずしもスコアが出やすいわけじゃないんです。

むしろ、コントロールが難しくなるケースも多いんですよね。

スコアが良くなるコンディションの真実

じゃあ、どんなコンディションならスコアが出やすいのか?

結局のところ、「コンディションが甘い(簡単である)」場合にスコアは出やすくなります。

ハウスコンディション(一般向け)
  • 中央にオイルが厚く、端が薄い「ハウスパターン」を採用
  • 多少コントロールが乱れても、ボールが中央に戻ってくる
  • 誰でもポケットを狙いやすく、ストライクが出やすい

これが、一般的なボウリング場で採用されているパターンです。

僕も友達とわいわい投げるときは、こういう店を選ぶことが多いですね。

トーナメントコンディション(競技者向け)
  • オイルの量が均一に近い、難しいパターン
  • ボールが戻りにくく、正確なコントロールが必要
  • 短く感じても長く感じても、スコアは出にくい

競技会場やプロショップ併設の店では、こういった難しいパターンを使うことがあります。

上級者向けですね。

結局スコアの良し悪しって、レーンが短く見えるか長く見えるかじゃなくて、オイルパターンの難易度なんですよ。

ピン太
ピン太
スコアを気にするなら、ハウスコンディションの店を選ぶのがおすすめです。

ボウリングのレーンの長さのまとめ

ボウリングのレーンの長さについて、ここまで詳しく見てきました。

最後に、この記事の要点をおさらいしておきましょう。

  • ボウリングのレーンは世界共通で18.288メートル(60フィート)
  • 中途半端な数値はアメリカのヤード・ポンド法が由来
  • 短く見えたり長く見えたりするのは照明や内装による錯覚
  • 最も体感に影響するのはオイルパターンの違い
  • 投げやすさはオイルの長さ、量、幅で大きく変わる
  • スコアは長さの感覚ではなくコンディションの難易度で決まる

あなたが店ごとに感じていた違和感は、決して気のせいじゃなかったんです。

物理的な長さは同じでも、環境やコンディションによってボウリングの難易度は大きく変わります。

この知識を持って次にボウリング場に行けば、レーンの特徴を見極めて、より戦略的に楽しめるはず。

ボウリングの奥深さを、ぜひ体感してみてくださいね。

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